海外駐在していると、現地スタッフの代表として、日本の本社と英語メールを書くことも多いのではないでしょうか。
時差が大きい地域では、なかなか電話をするのも難しいので、少し込み入った内容の議論であっても、なるべくメールで終わらせたいですよね。
ただし、僕の経験上、しっかり準備したメールでないと、混乱を生んでしまい、何度もメールをやり取りするけどうまく処理できずに、結局電話会議をしなければいけなかった、なんてケースも多いです。こうなると、仕事が後手後手に回ってしまい、やりたかった仕事に時間を費やせなくなります。
今回は日本の本社と英語のメールをやり取りする際に、注意しておくべきことを整理してみましょう。
この記事のまとめ
・英語メールには必ず日本語を併記すること
・それでも伝わらないと思われる場合は、補足メールを個別に送ること
・代名詞など、相手の読解力を必要とする表現を避ける
・メールの題名に目的を明記すること
・文中には見出しをしっかりつけること
あまりにも当たり前のことを書いてしまいましたが、現地に溶け込めば溶け込むほど、長くて要点が分かりにくいメールを読解する能力が高くなり、自分も同じようなメールを書いてしまっているものです。
社会人の基礎をしっかり振り返って、英語のメールでも、円滑なコミュニケーションができるようにしましょう。
あなたが気軽に打ってるその英語のメール、実はあんまり通じていないかもしれませんよ。

普段からちゃんと会話している人であれば、問題ないかもしれませんが、初見で英語メールを送ると、必ず読み間違いが発生すると思っておきましょう。
あなたが90%の英語表現を仮に使えたとしても、読む手の英語読解力が50%であれば、それは90%×50%=45%しか伝わっていないメールなのです。
どんなに一生懸命、正しい英語を使ったとしても、それは読み手の能力に委ねられてしまいます。
主語を読み間違える、目的語を読み間違える、代名詞を読み間違える、と英語メールにはリスクが伴いますので、重要なメールであればあるほど、私は日本語を絶対に併記することを心がけています。
重要なのはあなたが正しい英語を書けることよりも、相手が英語を読み解く能力があるかどうかなのです。

仮に日本語を併記したとしても、真意を伝えれてない場合が多いです。
また、現地スタッフがメールの宛先やCCに入っていると、お互いの立場や体裁を意識しなければいけなく、一段と表現が難しくなります。
そういう時に大事なのは、補足メールを個別に送ることです。
文章の行間をうまく読んでもらえないような相手や内容の場合には、しっかり自分の真意・意図を伝えるために、手間をかけてでも、補足しましょう。
そうすることで、相手も丁寧にメールを読んでくれる確率も上がり、円滑なコミュニケーションができるはずです。

例えば、以下のような文章を書いたとしましょう。
I and my boss had a meeting with Andy from A company.
He was got angry while I started explanation.
ここでいう、He=彼って誰ですか??
お客さんのアンディーが怒ったのか、私の上司が怒ったのかどうでしょうか。
これでは判断できないですよね。
相手に誤解を招くような、代名詞や指示代名詞は返って文章が分かりづらくなってしまいますので、怒った人の主語が、アンディーか私の上司かを明確に書くようにします。
分かりやすい例で書いたので、あまりにも当たり前かと思いますが、文章が長く、複雑になってくると、相手に読解力を求めてしまうような言い回しになってしまうので、なるべく相手が考えなくても良いように、代名詞や指示代名詞などを使わないようにします。

これは、社会人としての当たり前な部分もありますが、このメールの目的が、情報共有なのか、問い合わせなのか、依頼ならば納期はいつなのか。などを明確に書きましょう。
どうしても、英語になってしまうと、題名も適当になります。
例えば、以下のような題名を書いてしまっていませんか?
Subject: My draft idea
これじゃ、相手に何をお願いしているかわかりませんね。
こんな風に書けば、もっと相手に伝わりますね。
Subject:<Request>Checking my draft idea of presentation(Due is 1st June)

こちらも、英語になると砕けたメールを書いてしまいがち。
例えば、こんなメールがあるとしましょう。
I didn’t eat breakfast this morning because I had a stomachache.
That’s why I want to have an early lunch.
見出しを付けるとは、こういうことです。
<Back ground>
I didn’t eat breakfast this morning because I had a stomachache.
<Request>
I want to have an early lunch. Please bring it until 11:45.
あまりにも単純な例ですが、このように見出しをつければ、端的に相手に伝えることができます。背景が何なのか、依頼は何なのかを明確にしてあげましょう。
なぜあなたがこのメールが必要なのかを、背景からきっちり説明することで、多少言葉足らずでも、真意が伝わります。